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自筆証書遺言を入院前に作成

急きょの訪問

 11月12日に遺言の相談で札幌市厚別区のT様(70代の女性)のお宅に伺いました。前日にお電話をいただいたのですが、急いでいるとのことで急きょ訪問することになりました。
 長女様も同席され、「11月18日に入院し、その後11月21日に膵臓の手術を受けるが、万が一のために遺言を残しておきたい」とのことでした。最近亡くなられた女優の八千草薫さんの死因が膵臓がんだそうで、自分ももう帰ってこれないかもしれないと話されていました(ただ、長女様によると、そこまで心配するような手術ではないとのことです)。
 普段の遺言の相談では、公正証書遺言を勧めることが多いのですが、T様が翌週に入院し公正証書遺言を作成するほどの時間の余裕がないため、まずは入院前に自筆証書遺言を作成し、退院後に公正証書遺言を作成するということになりました。
 そして、遺言の内容としては、自宅マンションと預貯金を含む全ての財産を、二人いる娘のうちの長女に相続させたい。次女の遺留分(一定の相続人に対して保証されている最低限の相続分)を侵害するが、それでも構わない。一旦全ての財産を長女に相続させ、その後どれくらい次女に分配するかの判断自体も長女に任せたいとのことでした。

民法改正を利用

 自筆証書遺言の場合、今までは遺言の全文を自分で手書きしなければならなかったのですが、ちょうど今年の1月に施行させれた民法の改正で、財産目録については、パソコンで作成したものや、登記事項証明書や預金通帳をコピーしたものでよいということになりました。私が法改正後に自筆証書遺言のサポートをさせていただくのは初めてでしたので、せっかく(?)なのでその法改正を利用することにしました。そして、財産目録はパソコンで作るよりもコピーした方が楽だと思い、登記事項証明書や通帳をコピーして使うことにしました。ただ、T様宅にはコピー機がないため、遺言の作成当日に私が家庭用のコピー機を持参することにしました。
 そして、遺言の作成日は11月16日とし、時間はあまりありませんがその日までに、私が自筆証書遺言作成の段取りをつけることになりました。

自筆証書遺言作成日

 11月16日に再びT様宅を訪問しました。この日は、長女様は同席されませんでした。T様に遺言の内容を再確認したところ、「お姉ちゃん(長女)は優しくて毎日のように電話くれるけど、あの子(次女)は冷たい。あの子には捨てられたのよ」と話され、長女様に全財産を相続させるという意思の最終確認をしました。
 先日訪問した際には、財産目録をコピーで済ませようと思っていたのですが、いざコピーしようとすると枚数が10枚ほどとかなり増えることに気づき、また、登記事項証明書がページいっぱい字で埋まっており、コピーしたとしてもどこに署名・押印していいのか謎(裏面でもいいらしいのですが…)とコピーするのも案外面倒だと感じたので、ノートパソコンも持参していたことから、急きょ財産目録をワードで作成することにし、遺言は遺言の本文と財産目録の計2枚で収めることにしました。

まさかのダメ出し

 横書きの文章で遺言の見本をを用意していたのですが、「私、縦書きじゃないと書けないの」と、T様から思いもよらぬまさかのダメ出しをくらってしまいました(笑)。ノートパソコンを持参していたので、その場で横書きのワードを縦書きに変換すればいいのですが、その方法すらわからず(情けない…)、いい方法が思いつかなかったので、令和元年に実にアナログな方法ですが、その場で私が縦書きの見本を手書きで作成することにしました(こんなに真剣に字を書いたのは何年ぶりでしょうか…)。
 そして、その見本をもとにT様が書き写すことで本文ができあがり、本文と財産目録の計2枚の書面にT様が署名・押印することで、無事に遺言の完成となりました。
 その後は、T様と世間話をし、たくさんのお話を伺いました(2月に亡くなられた旦那様のこと、二人の娘様のこと、ご近所さんのこと、手術のこと等々)。私も旦那様の仏壇に手を合わせ、時間ほど在宅した後、T様宅を後にしました。
 T様が無事に手術を終えられ、元気に自宅に戻られることを祈念しております。

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