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疎遠な相続人との相続登記

実家の相続登記

 当事務所ホームページの問い合わせフォームより、北広島市在住のE様(50代 女性)から、3年前に亡くなられたお父様の名義のままになっている実家(札幌市厚別区)の相続登記のご依頼をいただきました。
 お父様の死後、実家は空き家になっているそうで、「近所の人が雪かきをしてくれていて心苦しい」「築40年近く経っており、雨漏りもしている」とのことで、相続登記したうえで売却し、何とかして手放したいとうことでした。

疎遠な姉

 相続人は、E様と札幌市内在住のお姉様(60代)の2人だけですが、
「姉は父と確執があったようで、同じ札幌市内に住んでいながら、結婚後もほとんど実家に帰ってくることはなかった」
「私とは特に仲が悪かったわけではないのですが、年が8歳離れているのもあり、もともと腹を割って話をしたことはなかった」
「3年前の葬式の際に相続の話もしようと思ったのですが、取り入ってもらえず、それ以来会ってませんし、連絡もしていません」
「姉は気難しく、お金にもシビアな人なので、私から話を持ち掛けるのは難しい」
「司法書士の先生に間に入ってもらいたい」
ということでした。

手紙を作成

 いきなり遺産分割調停を申立てるという方法もあり得ますが、私の今までの経験上、司法書士が手紙を送ることで疎遠な親族から応答があることも多いので、まずは手紙でお姉様の思いを探ってみることにしました。
 とは言っても、突然見ず知らずの司法書士から手紙が送られてきては警戒するのが当たり前ですので、失礼にならないよう言葉選びには細心の注意を払いながら相続登記に協力してほしい旨の手紙を作成しました(実際には、今まで当事務所で送った手紙のストックがたくさんありますので、そこから色々と引用し作成しました)。

遺産分割協議書も作成

 また、遺産分割協議にすんなり応じてもらえる可能性もあるため、お姉様の不利益にならない以下の内容の遺産分割協議書も作成しました
・実家の売却代金は2人で等分する
・相続登記費用や不動産仲介手数料など、相続や不動産にかかる費用は全てE様が負担する
・売却手続きを簡便にするため、実家の名義はE様の単独名義にする

書留郵便で郵送

 そして、手紙、遺産分割協議書とともに、350円分の定額小為替(お姉様の印鑑証明書取得費用)、返信用封筒 等を同封し、書留郵便でお姉様宅に郵送しました。

応答なし…

 郵送した翌日にお姉様宅に手紙が届いているのは間違いないのですが、一向に返事がなく、3か月が経過しました。E様にもメールをしましたが、今度はE様からも連絡が来なくなってしまいました。E様の意向を確認することができないため、今後の手続きを進めることができず、どうすることもできない状態が続きました。

事態が急転

 そして、私がこの件を半ばあきらめていた頃、E様からメールが来ました。その内容は、お姉様が長期入院していたというものです。
 私が手紙を送った頃、お姉様はすでに入院されており、1か月前に退院されたいうことでした。そして、私の手紙は旦那様が読んでくれていたそうで、旦那様からの説得もあり、お姉様は相続登記に協力してくれるということでした。
 その後、私もお姉様と電話で話すことができ、「正直、父には思うところがありました。ですが、妹には関係ないことですので、(相続登記には)協力します」と話されていました。

相続登記の完了

 お姉様から遺産分割協議書への署名押印をいただけたことで、依頼から約半年かかりましたが、無事に相続登記を終えることができました。
 ちなみに、E様の単独名義となった実家ですが、建物は老朽化のため解体し、更地にしたうえで土地だけを売却することになっているそうです。

疎遠な相続人との対応

 相続人の中で疎遠な方がいると、連絡を取るのが億劫なため、どうしても相続手続きを放置してしまいがちです。ですが、放置すればするほど、更に解決できなくなる可能性が高くなります。
 E様の場合のようにご自身で連絡を取るのが難しいという場合も、第三者である司法書士が間に入ることで解決できる場合もあります。
 当事務所には多様なノウハウがありますので、お困りの方はぜひ当事務所までご相談ください。

相続登記の無料相談

 当事務所では、相続登記を含む相続手続や相続対策、各種登記についての無料相談を随時実施しています。
 相続人が誰だかわからない、相続人と音信不通・疎遠・関係性が悪い、相続人が行方不明 等の場合にも、ぜひご相談ください。それぞれにつき解決実績があります。
 相続人の間で意見の対立がある等の紛争性のある案件も、当事務所併設の札幌アメジスト法律事務所と連携することで対応可能です。
 また、当事務所では外出が難しい方のために札幌市全域・札幌近郊への無料出張相談も行っています。無料出張相談の理由 >
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