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遺言執行者に指定

遺言の相談

 当事務所のホームページを見たという札幌市白石区のH様(70代 男性)から、「遺言をした方がいいと思うのですが、自分で字を書くのも難しく、具体的な方法がわからなくて…」と電話でご連絡をいただきました。
 H様は足腰が弱ってきており、長い距離を歩くのは難しいと話されていたので、私がご自宅に訪問し、詳しくお話を伺うことになりました。

H様のご希望

 2日後にH様宅に訪問し、奥様同席のもと、H様から以下のようなお話を伺いました。

【H様の家族構成】
・H様と奥様(70代)は再婚同士
・お二人の間にお子様はいない
・H様、奥様それぞれに実子が3人ずついる

【H様の希望】
・実子に財産は渡したくない
・奥様に全財産を渡したい
・終局的には全財産を奥様の実子3人に渡るようにしたい

 H様の実子は本州に住んいるそうですが、「たまに電話してもすぐ切られる」とのことで、「実子と妻との話し合いは難しい」「養育費もしっかり払っているので、あの子らに財産を渡したくはない」と話されていました。また、「妻のこども達は本当に優しく、実の親のように世話してくれる」そうで、H様と奥様の実子3人はとても仲が良いと話されていました。

公正証書遺言を提案

 私からは、以下のような話をさせていただきました。
・H様が亡くなられた際に、遺言がなければ、H様の実子と奥様の話し合いが前提となる遺産分割協議が必要となるため、遺言をする実益はある
・全財産を奥様に渡す内容の遺言をし、加えて、仮に奥様がH様より先に亡くなられた場合には奥様の実子3人に全財産が渡る内容の予備的遺言もしておけば、終局的に全財産を奥様の実子3人に渡るようにすることが可能である
・遺言の方法としては、自筆証書遺言もあるが、H様がご自身で字を書かなくても作成できる公正証書遺言が良い

 その他にも、遺留分(一定の相続人に対して保証されている最低限の相続分)の話や、遺言とは別にH様の今後についてエンディングノートを活用する方法などの話もさせていただきました。

遺言執行者に指定

 遺言には遺言執行者(遺言を具体的に実現する人)を指定することができ、当事務所ではまずは受遺者の方を遺言執行者に指定することを検討します。
 ただ、H様の場合、H様が亡くなられとき受遺者である奥様も高齢になっているため、奥様がご自身で遺言の執行を行うことは難しいことが予想されます。また、仮に奥様が先に亡くなられて予備的遺言を行う場合にも、受遺者が3人もいる複雑な遺言執行を奥様の実子3人で処理することが難しいことも予想されます。
 そこで、H様と奥様からの強い希望もあり、遺言で私を遺言執行者に指定し、私が責任をもって遺言執行を行うということになりました。

公正証書遺言の作成

 遺言の概要がまとまった後は、当事務所で遺言の原案を作成し、その原案を基に、公証役場と遺言の文言を調整し、遺言作成日の日程調整を行いました。
 遺言作成日には、私が車でH様のお宅に迎えにあがり、H様と奥様を乗せ、大通公証役場に向かいました。コロナ禍ということもあり、H様も奥様も久しぶりの外出だそうで、「いい気分転換になります」と、車中から街の風景を眺めながら、お二人とも嬉しそうにされていました。
 遺言の作成自体は10分ほどで終わり、遺言の正本は遺言執行者である私が預かり、謄本はH様が預かることになりました。
 公証役場を出た後は、奥様は「せっかく街中まで来たので買い物して帰ります(笑)」とそのままデパートに向かわれ、私はH様をご自宅までお送りしました。別れ際、H様は「これでモヤモヤがスッキリしました」と笑顔で話されていました。

遺言の無料相談

 当事務所では、公正証書遺言・自筆証書遺言についての無料相談を随時実施しています。
 遺言書作成のアドバイスだけではなく、遺言の執行までを見据えて、遺言が確実に実行されるよう遺言全体をトータルでサポートいたします。
 また、札幌市内全域・札幌市近郊への無料出張相談も行っています。無料出張相談の理由 > 
 H様もそうでしたが、外出が難しい方のお力になりたいと考えています。
 司法書士がご自宅まで伺いますので、ぜひ遠慮なく当事務所の無料出張相談をご利用ください。
 皆様からの相談を心よりお待ちしております。お問い合わせ >

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