遺贈寄付のご相談承ります
最終更新日:2024.02.07
遺贈寄付とは
遺言によって財産の一部または全部を特定の人や団体に無償で譲り渡すことを「遺贈」といいます。
そして、この遺贈の中でも特に、遺言によって財産を寄付することを「遺贈寄付」と呼び、終活の一環として関心が高まっています。
人生最後の社会貢献
現代の日本では、多発する自然災害、少子高齢化、地域の過疎化、教育の格差など、多くの社会問題を抱えています。また、世界に目を向けても、貧困や飢餓、紛争や難民の問題、地球温暖化、環境破壊など、やはり多くの社会問題を抱えています。
このような社会情勢の中、国内外で多くのNPO法人や公益法人が活躍し、個人レベルにおいても寄付やボランティア活動などを通じて多くの方々が社会貢献活動をされています。
そして、このような社会貢献意識の高まりや、近年の相続・遺言や終活への関心の高まりもあって、ご自身が亡くなるにあたり、ご自身の人生の集大成として、遺言によって自身の財産の一部または全部を寄付すること、すなわち遺贈寄付をする方々が年々増えています。
少しでも未来の社会が良くなるようにと自身の想いを次世代に託す。遺贈寄付は人生最後の社会貢献ともいわれています。
遺贈寄付のメリット
■精神的な充足感
遺贈寄付をすることで、例えば以下のような精神的な充足感を得られる可能性があります。
・生きた証を残すことで、自身の人生に意味を持たせ、人生を肯定することができる。
・遺言をした後の残りの人生を前向きに生きることができる。
・自身の死と向き合うとき、死の恐怖を和らげるとともに安心感や穏やかな心を得られる。
■少額でもよい
遺贈寄付と聞くと、遺産の全てとか高額の寄付金額でなければならないとお思いになるかもしれません。しかし、遺産の一部でもいいですし、金額の多い少ないは関係ありません。資産家である必要はありませんし、遺贈寄付をすることは何も特別なことではありません。
例えば、配偶者や子どもに相続をし、葬儀や様々な費用を支払った後の残りの財産を遺贈寄付するといった方法もあります。
数万円であっても立派な遺贈寄付です。たとえ一人ひとりの額が少なくても、思いが集めれば救われる人がいるのです。
■老後資金とは無関係
「老後2000万円問題」ではありませんが、老後の資金はいくらあっても足りないのが実情だと思います。生前に寄付をすることは難しいという方も多いと思います。
しかし、遺贈寄付は、ご自身が亡くなった後に、残った財産からする寄付です。全財産を使い切って亡くなるというのは現実的には不可能です。
生前は財産を手元に残し、遺産は社会のために役立てたい。そのような思いも遺贈寄付で実現可能です。
■節税につながる
遺贈寄付をした場合、寄付先が法人であれば、寄付先に関わらず、遺贈寄付した財産は原則として相続税の課税対象にはなりせん。節税につながるため、遺贈寄付は相続税対策としても有効な手段です。
※あくまで故人が遺言によって寄付した場合(遺言による寄付)の話です。相続した財産を遺族が寄付した場合(相続財産の寄付)とは場面が異なります。
遺贈寄付の注意点
遺贈寄付は、遺贈寄付の相談 ⇒ 遺贈寄付の内容を記した遺言書の作成 ⇒ 亡くなられた後の寄付の実行(遺言の執行)とあらゆる段階で様々な法的問題が存在します。以下のような注意点もあるため、遺贈寄付に習熟した専門家のアドバイスを受けるのがよいと思います。
・法定相続人の遺留分を考慮して遺贈寄付する財産の金額を検討する
・寄付先の団体に債務を承継させてしまう包括遺贈は避ける
・金銭ではなく不動産等を寄付をする場合、みなし譲渡課税に配慮する
・相続人の心情に配慮して、遺言書の付言事項などで寄付する思いを伝える
・遺贈寄付を確実に実行するため、遺言執行者を指定しておく
『おひとり様』こそ遺贈寄付の検討を
もともと社会貢献に興味のある方や、お子様に全ての財産を渡さなくてもいいと考えている方などは、ぜひ遺贈寄付をご検討ください。
そして、特に遺贈寄付を検討した方がよいと思われるのが、お子様のいない いわゆる『おひとり様』の方です(お子様のいないご夫婦もいずれ『おひとり様』になります)。
・お子様がいない場合、兄弟姉妹がいれば、その兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなられている場合は、甥姪)が相続人になります。遺言などの相続対策を特にしていない場合、財産は兄弟姉妹や甥姪に相続されます。兄弟姉妹や甥姪と親密な関係にあればよいのですが、疎遠な関係の場合も多いと思います。
・お子様もいなく、かつ兄弟姉妹もいない場合、法定相続人がいないため、その遺産は最終的に国庫に帰属することになります。
もし「疎遠な親族に相続させるよりは社会の役に立てたい」「国に遺産を取られるくらいなら自分で遺産の使い道を決めたい」とお思いでしたら、ぜひ遺贈寄付をご検討ください。
※兄弟姉妹・甥姪には遺留分がないため、『おひとり様』は全財産の使い道を自由に決めることが可能です。
多種多様な寄付先
皆様の価値観によって様々な分野への遺贈寄付が考えられます。
「人道支援」「医療支援」「災害救済支援」「保健・医療・福祉」「少子化対策」「子どもの健全育成」「社会教育」「ジェンダー平等」「動物愛護」「環境保全」「国際協力・交流」「経済活動活性化」「雇用促進・支援」「故郷の発展」「まちづくり」「観光」「科学技術の発展」「医療技術の発展」「文化・芸術・スポーツ振興」「人権擁護」など
そして、それぞれの分野を支える様々な団体が存在します(NPO法人、公益法人、学校、社会福祉法人、地方自治体など)。
※当事務所で遺贈寄付先を紹介することもできます。
遺贈寄付の無料相談
当然ですが、遺贈寄付は決して強制されるものであってはいけません。当事務所でも、通常の遺言相談で特に遺贈寄付をすすめることはありません。
ただ、興味があったが相談先がわからなかった方、このホームページを見て興味をもった方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
皆様の社会に貢献したいというお気持ちを全力で応援させていただきます。皆様を応援することで、当事務所も間接的で微力ながらも社会に貢献させていただければ嬉しく思います。
遺贈寄付のご相談は、遺言の作成実績が豊富で、遺贈寄付に習熟している当事務所までお気軽にお問い合わせください。お問い合わせ >
※当事務所の司法書士は、遺贈寄付を推進する「全国レガシーギフト協会」の登録士業です。
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